貝まき
目籠(貝を採る籠状の漁具)を巻きあげて貝を採ることを貝まきといいます。
遠浅の海に江戸川(現旧江戸川)の清流が注いでいた浦安では、古くから採貝が行われていました。明治30年(1897年)ごろまでは自然に繁殖した貝を採っていましたが、同40年ごろから貝の養殖が始まりました。なかでも有名なのが、当時の県会議員田中徳次郎が絵間川(境川の江川橋より下流を「えまっかわ」とか「いまっかわ」と呼んでいた)沖につくった10万坪におよぶ養殖場で、ここを「(沖の)十万坪」と呼ぶようになりました。
貝を採る方法は、主に「大まき」と「腰まき(腰たぶ)」があります。
「大まき」は、「まき船」に3、4人が乗り込み、船にまき籠を取り付け、船上のウインチで籠を巻きあげて採貝します。養殖場では、貝の乱獲を防ぐため、季節を定め(11月から翌年の3月・4月)、時間も制限して操業していました。
一方、「腰まき」は、まき場までは「まき船」や「べか船」で行きますが、まき場に着くと人が直接海中に入り、まき籠の柄を持ち、腰あてを付けて後退しながら籠のつめで海底を引きかけ貝を採るもので、5月から10月にかけて操業していました。なお、採った貝を運ぶ籠を「ぱいすけ」といいました。
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