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漁師の家(旧吉田家貸家住宅)市指定有形文化財

ページID K1002070 更新日  令和5年8月25日  印刷

「漁師の家」の画像

旧吉田家貸家住宅は、堀江二丁目の境川沿い、江川橋付近に建てられていたものを移築しました。建築様式は、寄棟造りの瓦き木造平屋建てです。もともとは漁師の所有であったものを吉田家の先々代が買い取り、貸家としました。いろいろな人が借りて住みましたが、最後はのり養殖に携わる人が作業場として使っていたといわれています。建築年代は明治時代後期と推定されています。

間取り

旧吉田家貸家住宅は、浦安の漁師の家の中でも、最も基本的な間取りです。土間と小部屋、居間、座敷の3部屋からなり、必要最低限の部屋を備えています。祖先を祀るため、居間には仏壇があり、世代が幾度交代しても家を守り続ける姿が表れています。

また境川沿いの漁師の家は、必ず川に近い方に土間を作りました。そのため、境川を挟んで堀江と猫実地区の漁師の家は、間取りが対称的になります。これは、川に係留した船から、漁具などを土間へ運びやすいように工夫されていたからです。

土間

写真:漁師の家の土間の様子

土間では漁具を置いたり、魚網やのりを編んだり、破れた部分の修理をしたりしました。天気がよい日には、家の前でも網の手入れなどを行いました。

漁師の家の神仏

写真:漁師の家の仏壇・神棚の様子

天候に左右される漁は危険を伴う仕事であったため、漁師さんたちは信仰心がとても厚かったといわれます。
仏壇は押入れのように埋め込みの作りつけになっています。
神棚には、しめ縄(大根じめ)をはって氏神様や信仰する神様を祭り、榊、米、酒、塩などを供えます。
台所には、火伏せの神様の神棚やお札を祭ります。浦安では、ほとんどの家が品川海雲寺の荒神様を祭っています。

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