土地に対する課税
土地の評価の流れ
固定資産税における土地の評価は、地方税法の規定により、3年に1度、評価の見直しを行うこととされ、これを「評価替え」といいます。
具体的には、土地の利用状況に基づいて、総務大臣が告示する「固定資産評価基準」によって全国的に統一された手順・方法で評価することとされています。
ここで紹介する評価方法は「市街地宅地評価法」といい、浦安市では、原則として宅地をこの方法で評価しています。
- 用途地区の区分
土地の利用状況を基に住宅地区・商業地区・工業地区などの地区区分を行います。 - 状況類似地区の区分
用途地区をさらに街路の状況などが類似した地域ごとに細区分します。 - 標準宅地の選定
状況類似地区ごとに、主要な街路を選定し、当該街路に沿接する宅地のうちから奥行、間口、形状などからみて標準的なものと認められる宅地(標準宅地)を選定します。 - 主要な街路への路線価の付設
不動産鑑定価格などを活用して標準宅地の適正な時価を評定し、主要な街路に宅地の単位当たり(1平方メートル当たり)の価格を表した路線価を付設します。 - そのほかの街路への路線価の付設
主要な街路の路線価に比準して、そのほかの街路に路線価を付設します。 - 画地計算法
路線価を基礎として、その街路に沿接する土地ごとに奥行、形状、利用上の法的制限などの状況に応じた画地補正率を乗じて単位地積当たり価額を求めます。 - 各土地の評価額の算出
各土地の単位地積当たり価額に地積を乗じて評価額を算出します。
各路線についている価格を調べるには、固定資産税課(市役所本庁舎2階)へおいでいただくか、下記リンク先の財団法人資産評価システム研究センターホームページ全国地価マップをご覧ください。
土地の税額計算の流れ
(1)宅地の区分判定
住宅用地(小規模住宅用地、一般住宅用地)および非住宅用地のいずれかに該当するか判定し、区分ごとの特例率を評価額に乗じて、本則課税標準額を算出します。
本則課税標準額は、原則として評価額になりますが、住宅用地の場合には、その規模に応じて評価額に特例率を乗じた額が本則課税標準額になります。
住宅用地(小規模住宅用地)
住宅1戸につき200平方メートル以下の部分
本則課税標準額=評価額×6分の1(特例率)
住宅用地(一般住宅用地)
住宅1戸につき200平方メートルを超える部分(ただし、家屋の床面積の10倍まで)
本則課税標準額=評価額×3分の1(特例率)
非住宅用地
住宅用地の特例措置はありません。
評価額=本則課税標準額
注記:アパート・マンションなどは、戸数×200平方メートルまでの部分が小規模住宅用地となります。
[住宅用地の範囲]
専用住宅(注記1)については、 その敷地のすべてが住宅用地となりますが、併用住宅(注記2)の場合は敷地面積に次表の住宅用地の率を乗じて求めます。
ア 地上5階以上の耐火建築物である併用住宅
居住部分の割合 | 住宅用地の率 |
4分の1以上2分の1未満 | 0.5 |
2分の1以上4分の3未満 | 0.75 |
4分の3以上 | 1.0 |
イ ア以外の併用住宅
居住部分の割合 | 住宅用地の率 |
4分の1以上2分の1未満 | 0.5 |
2分の1以上 | 1.0 |
注記1:専用住宅とは、もっぱら人の居住の用に供する家屋
注記2:併用住宅とは、家屋の一部が人の居住の用に供する部分のほか、店舗などに利用されている家屋(例:1階が店舗で2階以上が住宅)
- 賦課期日(1月1日)において、新たに住宅の建築が予定されている土地または住宅が建築中の土地は、住宅用地に該当しません。
- ただし、住宅の建て替えのために、家屋が建築中である土地については、一定の要件を満たすものと認められる場合には、住宅用地として取り扱われます。
(2)負担水準の算出
土地の税額については、土地の評価額上昇に伴う税負担の急増を緩和するため、負担調整措置がとられています。
負担水準は前年度の課税標準額が、本年度の評価額(本則課税標準額)に対して、どの程度まで達しているかを示すもので、本来の税負担に対して実際の税負担の水準を表すものです。
負担水準(パーセント)=前年度課税標準額÷本則課税標準額×100
(3)課税標準額の算出
(1)で求めた宅地の区分ごとに、(2)で求めた負担水準を下記の表にあてはめ、課税標準額を求めます。求めた課税標準額に、税率(1.4パーセント)を乗じると、個々の土地の税額を算出することができます。
課税標準額とは、税額を計算するための基礎となる額です。
小規模住宅および一般住宅用地
課税標準額の算出(負担調整措置) | 前年度と比べて | |
---|---|---|
100パーセント以上 |
据置き又は本則課税標準額まで引き下げます。 |
税額が据置き又は下がります。 |
100パーセント未満 | 前年度課税標準額+(本則課税標準額×5パーセント) 注記: 上記計算結果が本則課税標準額を上回る場合は、本則課税標準額。 本則課税標準額の20パーセントを下回る場合は、本則課税標準額×20パーセント。 |
税額が上昇します。 |
非住宅用地
負担水準 | 課税標準額の算出(負担調整措置) | 前年度と比べて |
---|---|---|
70パーセントを超える |
本年度固定資産評価額の70パーセントまで引き下げます。 本年度固定資産評価額×70パーセント |
税額が下がります。 |
60パーセント以上、70パーセント以下 | 前年度課税標準額に据置きます。 | 税額が据置かれます。 |
60パーセント未満 | 前年度課税標準額+(本年度固定資産評価額×5パーセント) 注記: 上記計算結果が本年度固定資産評価額の60パーセントを上回る場合は、本年度固定資産評価額×60パーセント。 本年度固定資産評価額の20パーセントを下回る場合は、本年度固定資産評価額×20パーセント。 |
税額が上昇します。 |
実際に計算してみましょう(住宅用地の場合)
【計算モデル 】
住宅用地 地積150平方メートル 居宅
本年度 評価額:16,080,000円
前年度 課税標準額:2,600,000円
前年度 固定資産税額:36,400円
- (1)宅地区分の判定
- 敷地150平方メートルに居宅が建っているので小規模住宅用地にすべて該当し特例率6分の1が適用されます。(住宅1戸につき200平方メートル以下の部分)
16,080,000円(本年度 評価額)×6分の1=2,680,000円(本則課税標準額) - (2)負担水準の算出
- 2,600,000円(前年度 課税標準額)÷2,680,000円(本則課税標準額)≒97.01パーセント
- (3)課税標準額の算出
- 負担水準が97.01パーセントで100パーセント未満となることから、本則課税標準額の5パーセントを前年度課税標準額に加えます。
2,680,000円×5パーセント=134,000円
2,600,000円+134,000円=2,734,000円
本則課税標準額2,680,000円と課税標準額2,734,000円の比較をすると、課税標準額が本則課税標準額を上回るため、本則課税標準額まで引き下げます。 - (4)税額の算出
- 2,680,000円×1.4パーセント≒37,500円(100円未満は切り捨て)
37,500円(本年度固定資産税額)-36,400円(前年度固定資産税額)=1,100円(上昇)
注記:上記のモデルのように、土地の評価額が下がっても、土地の固定資産税額が下がらないことがあります。
質問:地価が下がっているのに土地の税額が上がるのは、おかしいのではないでしょうか?
土地に係る固定資産税は、評価額が急激に上昇した場合にあっても、税負担の上昇は緩かになるよう、負担調整措置が講じられています。これにより地価が下がった土地でも、負担調整措置により段階的に税負担が上昇する場合があります。
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固定資産税課
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