地域猫活動について
飼い主のいない猫(野良猫)の現状
全国の自治体で徐々に減少傾向にはありますが、いまだ約5万匹の猫が殺処分されています。その半分以上が、生まれて間もない子猫です。その子猫を産んだのは、捨てられた飼い猫あるいは不妊去勢手術をせずに外に出られる状態で飼われている猫です。子猫は、例え処分されずとも飢えて死んでしまったり、カラスに襲われたり、厳しい暑さや寒さ、感染症により次々と命を落としていきます。そのような過酷な状況の中、何とか生き残ったとしてもふん尿や鳴き声、庭を荒らすなどの理由で近隣住民に嫌われてしまいます。
これらの猫を迷惑な存在として排除しようとしても問題は解決しません。飼い主のいない猫の問題を解決するには、これらを地域の問題として捉え、地域住民が協力しあって猫の習性や飼い方などを理解し、これらの猫を適正に飼養・管理していくことが肝要です。
市では、これらの解決の糸口として、飼い主のいない猫に不妊去勢手術を施し、増えないようにしたうえで飼養・管理を行う取り組みを推進しています。
そこで、飼い主のいない猫に対する手術費用の助成を行い、飼い主のいない不幸な猫を減らすとともに、地域住民と猫とが共生できる社会の実現を目指します。
無責任なえさやりはやめましょう
野良猫を見かけ、「かわいい」「可哀想」といった思いから、ついついえさを与えてしまう。優しい気持ちからのえさやりにより、えさを求めてきた猫が、ご近所の庭や公園などでふん尿をしたり、ごみを荒らすなどのトラブルの原因を生み、結果、地域の嫌われ者になっていることをご存知ですか。
また、えさを放置することで、内容物の散乱や害虫の発生、臭いなど、周辺地域の衛生環境の悪化を招くなど、無責任なえさやりは、地域において迷惑行為になっています。
無責任なえさやり行為は、動物愛護にはならず、嫌われ者になる猫を増やすだけなのでやめましょう。
地域猫活動とは
地域猫活動とは、地域住民と行政が一体となって取り組む協働事業です。
「動物の愛護および管理に関する法律」の基本原則として、命ある動物をみだりに殺傷したり、苦しめることのないようにするだけでなく、人と動物が共生していけるように、動物の習性をよく知り、適正に取り扱うようにしなければならないとされています。
このことから、市では、その地域にお住まいの皆さんのご理解とご協力のもとに、「飼い主のいない猫」を適正に管理する「地域猫活動」を推進しています。併せて、地域住民は増えていく猫をどうすれば生命を奪うことなく減らせるのか、周辺の環境はどうすれば守れるかを先入観無く考えなければなりません。
このように飼い主のいない猫の問題を「猫の問題」としてではなく「地域の環境問題」として捉え、世話をする人と地域住民がお互いに協力して地域猫活動をすることで、飼い主のいない猫を減らし、環境問題の解決を図ります。
具体的行動
地域住民が主体となり、
- 不妊去勢手術を行う(市の助成制度を活用)
- 適切にえさや水を与える(置きっぱなしは厳禁)
- 食べこぼしやえさ場の清掃を行う
- ふん尿の始末をする(猫用トイレの設置)
- 近隣に対する理解を得る
地域猫活動における役割
地域猫活動を円滑に進めるためには、行政・ボランティア・地域住民がそれぞれの役割を理解し、行動することが必要です。
行政
普及啓発
地域猫活動の意義や方法を理解して協力を得るために広報・啓発活動を行います。
地域猫愛護員登録制度の運営
地域猫活動の目的や方法を説明し、登録を行います。また、定期的に会議を開き、目的の再確認、問題解決に向けた話し合いを行います。
捕獲機の貸し出し
不妊去勢手術の実施を目的として猫を捕獲する際に貸し出します。
不妊去勢手術費用の助成
不妊去勢手術費用の助成金手続き、地域猫の登録情報などを管理します。
地域からの要望への対応
相談、苦情を受け付け、必要に応じボランティアや関係機関との連携による対策を考えます。
ボランティア(地域猫愛護員)
野良猫を適正に飼養管理するために、市民ボランティア(地域猫愛護員)を募り、これらの猫の飼育や排せつ物の管理をお願いしています。(愛護員は2年間の登録制)
また、愛護員に猫捕獲機の貸し出しを行うとともに、野良の不妊・去勢手術にかかる経費の助成を行うことで、猫の繁殖を抑制し、周囲への危害や迷惑行為を防いでいます。
地域猫活動に賛同される地域住民
ボランティアと協力して以下の活動を行います。
- えさやり場や猫用トイレの場所提供および周辺の清掃
- 地域猫の見守り、情報提供 など
浦安市地域猫愛護員の登録
地域猫活動を円滑に進めるには、不妊去勢手術を受けさせるための捕獲、地域猫のトイレなどの管理など、知識・経験・技術が必要になります。これらを多くの住民に伝え、活動の輪を広げていくのが地域猫愛護員です。
登録
浦安市地域猫愛護員の登録
登録期間
登録日から次年度末まで(次回は2年更新)
登録要件
- 行政担当者から説明を受け、制度の趣旨に賛同し理解していること
- 自宅敷地内で活動すること。自宅が共同住宅の場合、管理者(管理会社や大家など)の許可が必要です。許可が得られない場合は、愛護員登録はできません。管理者から許可を得られた場合は、書面で許可書の提出をしていただくことになります。また、近隣住民から理解を得る必要もあります。理解が得られない場合は活動を停止していただく場合もありますのでご了承ください。公園や道路などでは活動できません
地域猫活動のルール
不妊・去勢手術
猫の繫殖力はとても高く、4匹から8匹の子猫を年2回から3回生みます。生まれたばかりの子猫たちは飢えて死んでしまったり、カラスに襲われたり、感染症などにかかり命を落としていきます。また、増えすぎた猫は、ふん尿、鳴き声、庭を荒らすなど人に迷惑をかけます。こういった不幸な猫を増やさないために、世話をする猫に不妊・去勢手術をします。また、手術した猫には、耳先カットなどで、わかるようにします。
手術をするメリット
- 不幸な猫が生まれなくなります
- 生殖器の病気を予防できます
- 尿臭が薄くなり、スプレー行為も減ります(特にオスは効果が高い)
- メスをめぐってのケンカや放浪がなくなります
- 行動範囲が狭まり、ほかの地域に迷惑がかからなくなります
排せつ物の掃除
えさをあげれば、ウンチやオシッコもします。必ず毎日回収と掃除をしましょう。周辺住民に理解が得られている場所に猫用トイレを設置し、排せつ物は速やかに片付け、常に清潔を保ちます。トイレ以外の場所に排せつを確認した際は、速やかに処理し、清掃します。猫用トイレはプランターなどに砂や園芸用の土、マタタビの粉、猫のふんを入れておけば、猫がトイレと認識し使うようになります。
えさの与え方
えさは時間を決めて与えます。量は食べきれる分だけを与え、容器を回収し、常に清潔にします。置きえさは不衛生なうえ、悪臭の元となります。また、カラスやハトのえさ場となり、ふんで汚されるため置きえさはしてはいけません。また、公園、道路など公共の場所でのえさやりは禁止です。えさ場は自宅敷地内にしましょう。
近隣の方の同意
地域猫活動を行うには、近隣の方の理解を得ることが必要です。動物が嫌いな人に配慮して、良き理解者、協力者を得ることが大切です。
不妊去勢手術費用助成
地域猫活動を支援するために、飼い主のいない猫の不妊去勢手術費を助成します。
手術費用の助成対象
浦安市地域猫愛護員が、浦安市と契約した獣医師の医療機関で実施した、地域猫の手術費用
手術の実施機関
市の指定する動物病院
動物の愛護及び管理に関する法律
- 猫は法律で「愛護動物」と定められています
- 愛護動物を殺したり傷つけたりしてはいけません(違反は1年以下の懲役または100万円以下の罰金)
- 愛護動物を衰弱させるなどの虐待をしてはいけません(違反は50万円以下の罰金)
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このページに関するお問い合わせ
環境衛生課
〒279-8501 千葉県浦安市猫実一丁目1番1号(市役所6階)
電話:047-712-6495
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