東北地方太平洋沖地震による地盤変動状況
市では、平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震による液状化に伴う地盤変動状況を把握するために、航空レーザ計測を実施しました。
被災前の平成18年12月に取得していた航空レーザーデータと被災後の平成23年4月に取得した航空レーザーデータを比較し、地盤変動状況を調査しました。
この調査結果をわかりやすく表現するために、標高に応じて色分けした標高段彩図と標高変動量に応じて色分けした標高差分図を作成しましたので、皆さんにお知らせします。
航空レーザ計測とは
航空レーザ計測は「レーザ測距・GPS・IMU」という3つの技術の合体から実現しています。
- レーザ測距装置は、レーザ光を発射して地表から反射して戻ってくる時間差を調べて距離を決定する装置です。
- GPS受信機は、航空機の位置(x,y,z)を知るための装置です。一般に地上の電子基準点を利用することにより、地上での測量と同様に高精度な位置を測定できます。
- IMU(慣性計測装置)は、飛行機の姿勢や加速度を測ることができます。この測定値によりレーザ光の発射された方向を正しく補正することができます。
これら、「レーザ測距・GPS・IMU」の3つの技術で、地表まで達したレーザ光(「レーザ計測点」という)の位置(x,y)と高さ(z)を正確に算出することができます。レーザ計測点の高さは1センチメートル単位で記録されますが、高さの精度は±15センチメートル程度です。
今回の震災の影響だけでなく、経年的な地盤変動も含んでいると思われますが、中町地域では全体的に地盤が沈下、新町地域では一部のエリアで地盤が沈下していることが分かります。
市では、これらの情報も活用しながら、今後の復興に向けた取り組みを進めて行きます。
標高段彩図
標高差分図
注記:海・河川は計測外になっていますので色に意味はありません。
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